屏風は風や視線を遮る仕切りとして、素敵な雰囲気を演出するインテリアとして利用できます。
屏風のお手入れや保管は、どのように行っていますでしょうか。

こちらでは、屏風のお手入れ・保管についてご紹介しています。

専用の箱に入れて保管する

屏風を長持ちさせるために保管箱で収納する方法があります。専用の箱に入れて保管する事でキズ・汚れ・虫食いなど、様々なものから屏風を守る事ができます。
屏風用の桐箱はかなり大きく重量もあります。防虫・防湿の事を考えると屏風用の桐箱に収納して保管するのが望ましいですが、桐箱を誂える事が難しい場合でも、丈夫な段ボール製の収納箱(パッキン)等に収納する様に気を付けたいとろです。

屏風用の収納箱は、不意に倒してしまい傷を付けたり、害虫に穴を開けられてしまったりして屏風の価値を下げる事なく、綺麗で良い状態で保管しておきたい場合に最適です。
しかし、保管箱に何年も入れたままにしていると黒カビなどが発生する事もありますので、掛軸等と同様に、時折保管箱から屏風を出して状態確認を行い、乾燥した天気の良い日に風を通してやる事も大切です。

蝶番部分のお手入れ

屏風の折り畳みを必要以上に繰り返すと蝶番部分に負担が掛かり、壊れやすくなってしまいます。また、蝶番付近から剥がれや破れが生じて蝶番切れになる事もあります。
蝶番の一ヶ所が切れてしまうと、そのほかの蝶番にかかる重さのバランスが崩れ、負担が大きくなった箇所から次々に痛み蝶番の破損が進みます。
蝶番部分に損傷等を発見した場合はそのまま放置せず、早めに表具師に相談して補強等の修理を行う事で大きな破損を防ぐ事ができます。

もし、蝶番に大きな破損が発生した際は、屏風の仕立て直しが必要となります。当店では高度な技術を持った職人の手によって仕立て・修理・修復を行っておりますので、屏風の美しさを取り戻す事ができます。

屏風の洗浄やシミ抜きは専門家に依頼

屏風を綺麗に飾ってこそ魅力が発揮されます。しかし、屏風は額縁の中で飾られている作品とは異なり、襖等と同様に直接ホコリや湿気の影響を受けやすい状態で飾っているため汚れやシミが発生する事があります。

汚れやシミが発生すると外観を損ねるだけではなく、価値や状態に影響してしまう可能性があります。大きな劣化につながってしまわないように、できるだけ早めの汚れ洗浄やシミ抜きをおすすめします。

屏風の洗浄やシミ抜きなどのお手入れは、慎重性や高度な技術が必要になってきます。
また、屏風の洗浄やシミ抜きは、屏風の解体が必要であり、本紙の年数・シミの種類や程度などによって使用する薬剤も異なってきますので屏風の仕立てや修理・修復に慣れていない方はその見極めが難しいものです。