主な修復内容

本紙アク汚れ・シミ除去 欠損部分修復 折れ修復

修復前・修復後

扇面の修復前

修復前

扇面の修復後

修復後

撮影の為にフラッシュを焚くと、扇面部分のキラ引きが反射で光り、白っぽく見えます。(下の修復後の画像はフラッシュ未使用です。見比べてみて下さい。)

本紙 修復前・修復後

修復前の扇面本紙

修復前

経年劣化による変色で扇面部分の絵が見えにくくなっていました。また、右上には大きなシミ汚れが発生していました。
修復後の扇面本紙

修復後

特殊な薬品を使用し、シミ汚れを除去し、経年変色を戻してやると、絵がはっきりと見える様になりました。

本紙拡大 修復前・修復後

修復前の扇面本紙

本紙右上 修復前

水濡れが原因と思われる大きなシミ汚れは発生していました。。
修復後の扇面本紙

本紙右上 修復後

特殊な薬品を使用し、シミ汚れを完全に除去ました。
修復前の扇面本紙

本紙彩色部 修復前

黒い四角の部分(おそらく銀箔が黒くなっています)に書かれている絵がほとんど見えません。
修復後の扇面本紙

本紙彩色部 修復後

特殊な薬品を使用し、汚れを除去すると、修復前にはわかりませんでしたが、絵の部分には彩色が施されていました(松竹梅)。
修復前の扇面本紙

本紙折れ 修復前

扇面の本紙は厚くて硬い材質の紙で、たくさんの亀裂が発生して巻き癖が付き、亀裂の部分が浮き上がってのこぎりの歯のようにザラザラな状態になっていました。
修復後の扇面本紙

本紙折れ 修復後

本紙を狩野な限り薄くし、亀裂の部分は一つ一つ補強を行う事で随分滑らかになりました。

解説

作品(本紙)は経年変色やアク汚れにより、茶色く変色し、また右上には水濡れによると思われる大きなシミがありました。扇面部分は硬く、厚い紙が使われており、たくさんの亀裂が発生し、巻き癖で亀裂部分が浮き上がってしまい、触るとザラザラとしていました。

本紙は薬品を使用し、丁寧に洗う事によって全体のアク汚れや右上の大きなシミ等を除去しました。右上にあったおおきなシミは完全に除去する事が出来ました。

扇面部分は、修復前にはわかりませんでしたが、表面にキラ引きと呼ばれる加工がされており、洗いによってキラ引き特有の光り方が甦り、見る角度によって色がかわる様になりました。また、松竹梅が書かれた部分も彩色の色が見える様にもなりました。欠損部分は同質の和紙を同色に染めたもので修復し全体が馴染んで落ち着くようにしました。

また、本紙の厚みを可能な限り削り、極力薄く加工し、折れの発生していた部分は一つづつ丁寧に補強・修復する事でザラザラとしたデコボコも極力抑え、滑らかな表面となりました。