主な修復内容
本紙アク抜き洗い 屏風新調仕立て直し
修復前
修復後
右側三曲 修復前・修復後
修復前
本紙はアク汚れと経年変色により薄茶色く変色していました。屏風本体も所々に破れが発生したり、和紙部分に平年変色によるムラが発生していました。
修復後
本紙はお客様の御希望により、水洗いのみでアク汚れを除去し、自然な時代色が残るように修復しました。左側三曲 修復前・修復後
修復前
左側三曲も本紙はアク汚れと経年変色により薄茶色く変色していました。屏風本体も所々に破れが発生したり、和紙部分に平年変色によるムラが発生していました。
修復後
右側三曲と同様に修復いたしました。解説
墨蹟本紙はアク汚れと経年劣化による変色で薄茶色く変色していました。本紙はお客様の御希望により、薬品による洗いは行わず、水のみによるアク抜き洗いを行い、自然な時代色が残るように修復しました。
屏風本体は経年により全体的に劣化し、歪みや縁の塗りの欠け、和紙部分の破れ等が発生していました。
屏風の下地の組子も木材が痩せてしまい、格子状に組み込まれた部分も外れかけたり等していたので、下地の組子から縁まで全て新調仕立てを行い、そこに修復した本紙を貼り込みました。
屏風の修復では下地の組子から修復しなければならない程、劣化・損傷している事も多く、そういった場合は仕立てに使う材料を新調し、新しく仕立て直す方が良い場合もあります。