主な修復内容

本紙アク汚れ除去 折れ修復

修復前・修復後

二十五体 阿弥陀如来の修復前

修復前

本紙はいくつもの折れが発生していました。
二十五体 阿弥陀如来の修復後

修復後

折れもなくなり、絵も綺麗に見えるようになりました。

本紙 修復前

修復前の金箔や絵具の剥落部分の拡大写真

金箔・絵具の剥落

厚く塗られた絵具や、金箔の上に描かれた阿弥陀如来の金箔や絵具が剥落してしまった箇所がいくつも見られました。
修復前の折れシワの拡大写真

折れが多数

全体的に強い折れシワがいくつも発生していました。

解説

掛軸の表装は、上部の裂(天の裂地)だけが他とは違う裂地に変えられていました。これはおそらく、長い間掛けられていたが、上部のみ経年劣化が激しくなり破れたか何かの原因で簡易修理として上部のみ交換修復されたと思われます。

作品(本紙)は全体的に折れシワがいくつも発生していました。また、金箔や絵具の剥落した箇所がいくつも見られました。

本紙は丁寧に洗い、アク・汚れを除去しました。

折れシワは裏から一つ一つ丁寧に補強修復しました。

その後、専門の絵師の手で金箔・絵具が剥落してしまっていた部分の目立つ箇所のみを補彩・修復しましました。