掛軸を構成する部材の名称について

こちらでは掛軸を構成するそれぞれの部位の名称について記しております。

掛軸の仕立ての形式の中でも一般的な【大和表装(三段表装)】【丸表装(袋表装)】【佛表装】の三種類の図と共に記してあります。

大和表装(三段表装)を構成する部材の名称

大和表装(三段表装)を構成する部材の名称
【本紙】 書や絵画等が書かれた作品自体を【本紙】(ほんし)と言います。
本紙材質が紙の物を【紙本】(しほん)、絹の物を【絹本】(けんぽん)と言います。
【一文字】 本紙の上下に付いている裂地の部分を【一文字】(いちもんじ)と言います。
一般的に、横長で細長く、金襴の裂地が使われている事が多いです。
【中廻し】 一文字の裂地のさらに上下に付いている裂地の部分を【中廻し】(ちゅうまわし)と言います。
この部分と柱の部分の両方を合わせて中廻しと呼ぶ事もあります。
【天地】 中廻しの裂地のさらに上下に付いている裂地の部分を【天地】(てんち)と言います。
表装の一番上の部分と一番下の部分の裂地になります。上側を【天】(てん)、下側を【地】(ち)と言います。
天地という呼び方の他に、【上下】(じょうげ)と言う事もあります。
【風帯】 掛軸の上側から垂れている一文字と同じ裂地の二本の細長い飾りの事を【風帯】(ふうたい)と言います。
また、風帯の一番下の端に左右に小さな飾り糸(扇型に広がっている)の事を【露】(つゆ)といいます。
一般的には二本の裂地が垂れ下がっている形が多いですが、天地の天の裂地に和紙を貼り付けて同じ様な形に見えるように仕立てた【貼り風帯】(はりふうたい)とよばれる物もあります。
【八双】 掛軸の一番上に付いている半円形の木製の棒を【八双】(はっそう)と言います。
また、【表木】(ひょうもく)とも言います。
【軸棒】 掛軸の一番下に付いている、掛軸を巻く時に芯になる分部の木製の棒を【軸棒】(じくぼう)と言います。
この軸棒自体は掛軸に仕立てられている状態では天地の地の裂地と裏の和紙とで巻き込まれているので見えません。
【軸先】 軸棒の左右についている飾りの事を【軸先】(じくさき)と言います。
掛軸を巻く時はこの部分を持って巻いていきます。この部分以外を持って巻くと本紙や他の部分に負担がかかり、掛軸の寿命が短くなります。
【掛け紐】 掛軸を掛けて飾る時に引っ掛ける部分の紐の事を【掛け紐】(かけひも)と言います。
【巻き紐】 掛軸を巻いて仕舞う時に最後に巻いて止める紐の事を【巻き紐】(まきひも)と言います。

丸表装(袋表装)を構成する部材の名称

丸表装(袋表装)を構成する部材の名称
【本紙】 書や絵画等が書かれた作品自体を【本紙】(ほんし)と言います。
本紙材質が紙の物を【紙本】(しほん)、絹の物を【絹本】(けんぽん)と言います。
【天地】 本紙の上下に付いている裂地の部分を【天地】(てんち)と言います。
【柱】 本紙の左右に付いている裂地の部分を【柱】(はしら)と言います。
丸表装(袋表装)の場合、柱は天地と同じ裂地で仕立てます。
【筋】 本紙の周りにある細い裂地(1.5mm~3mm程度)の部分を【筋】(すじ)と言います。
筋が一周廻っている状態を【筋廻し】(すじまわし)と言います。
この筋廻しがある場合と無い場合があります。
【八双】 掛軸の一番上に付いている半円形の木製の棒を【八双】(はっそう)と言います。
また、【表木】(ひょうもく)とも言います。
【軸棒】 掛軸の一番下に付いている、掛軸を巻く時に芯になる分部の木製の棒を【軸棒】(じくぼう)と言います。
この軸棒自体は掛軸に仕立てられている状態では天地の地の裂地と裏の和紙とで巻き込まれているので見えません。
【軸先】 軸棒の左右についている飾りの事を【軸先】(じくさき)と言います。
掛軸を巻く時はこの部分を持って巻いていきます。この部分以外を持って巻くと本紙や他の部分に負担がかかり、掛軸の寿命が短くなります。
【掛け紐】 掛軸を掛けて飾る時に引っ掛ける部分の紐の事を【掛け紐】(かけひも)と言います。
【巻き紐】 掛軸を巻いて仕舞う時に最後に巻いて止める紐の事を【巻き紐】(まきひも)と言います。

佛表装を構成する部材の名称

佛表装を構成する部材の名称
【本紙】 書や絵画等が書かれた作品自体を【本紙】(ほんし)と言います。
本紙材質が紙の物を【紙本】(しほん)、絹の物を【絹本】(けんぽん)と言います。
【一文字】 本紙の上下に付いている裂地の部分を【一文字】(いちもんじ)と言います。
一般的に、横長で細長く、金襴の裂地が使われている事が多いです。
【一文字廻し】 本紙の左右に付いている一文字と同じ裂地の細い部分を【一文字廻し】(いちもんじまわし)と言います。
また、本紙の左右に付いている部分のみを指す時と、一文字と一文字廻しの両方が付いている状態を指して一文字廻しと呼ぶ場合があります。
【中廻し】 一文字の裂地のさらに上下に付いている裂地の部分を【中廻し】(ちゅうまわし)と言います。
この部分と柱の部分の両方を合わせて中廻し、または【中縁】(ちゅうべり)と呼ぶ事もあります。
【中柱】 本紙の左右に付いている中廻しと同じ裂地の部分を【中柱】(ちゅうばしら)と言います。
【天地】 中廻しの裂地のさらに上下に付いている裂地の部分を【天地】(てんち)と言います。
表装の一番上の部分と一番下の部分の裂地になります。上側を【天】(てん)、下側を【地】(ち)と言います。
天地という呼び方の他に、【上下】(じょうげ)と言う事もあります。
【柱】 本紙の左右で、掛軸の一番外側に付いている天地と同じ裂地の部分を【柱】(はしら)と言います。
佛表装ではこの柱と天地の両方を合わせて【総縁】(そうべり)と呼びます。
【筋】 中廻しの内側と外側にある細い裂地(1.5mm~3mm程度)の部分を【筋】(すじ)と言います。
筋が一周廻っている状態を【筋廻し】(すじまわし)と言います。
【風帯】 掛軸の上側から垂れている二本の細長い飾りの事を【風帯】(ふうたい)と言います。
佛表装の場合、風帯は中廻しと同じ裂地で仕立てます。
【八双】 掛軸の一番上に付いている半円形の木製の棒を【八双】(はっそう)と言います。
また、【表木】(ひょうもく)とも言います。
【軸棒】 掛軸の一番下に付いている、掛軸を巻く時に芯になる分部の木製の棒を【軸棒】(じくぼう)と言います。
この軸棒自体は掛軸に仕立てられている状態では天地の地の裂地と裏の和紙とで巻き込まれているので見えません。
【軸先】 軸棒の左右についている飾りの事を【軸先】(じくさき)と言います。
掛軸を巻く時はこの部分を持って巻いていきます。この部分以外を持って巻くと本紙や他の部分に負担がかかり、掛軸の寿命が短くなります。
【掛け紐】 掛軸を掛けて飾る時に引っ掛ける部分の紐の事を【掛け紐】(かけひも)と言います。
【巻き紐】 掛軸を巻いて仕舞う時に最後に巻いて止める紐の事を【巻き紐】(まきひも)と言います。