屏風には様々な形や図柄がありますが、綺麗に作り上げるには職人による高い技術と多くの経験が必要です。心を込めて作り上げられた屏風は鑑賞用として楽しんだり、お祝いとして大切な人へのプレゼントとしても喜ばれます。

こちらでは、その屏風の作り方についてご紹介いたします。

屏風作りの工程

屏風はまず下地(障子のような格子状の木枠)作りから始まり、四方の外枠と内側の骨と呼ばれるもので形成されています。
次に、屏風作りでとても重要となる蝶番をつけていきます。屏風のサイズに合わせながら、丈夫な和紙でできた羽根を木枠に貼っていきますが、羽根を組む際に全体に緩みがなく、それでいて屏風の開閉がきつ過ぎない様に計算された大きさで付けます。

その後、下地に下貼りと呼ばれる骨縛り、みの貼り、みのおさえ、袋貼り、等を行ってから、最初に付けた蝶番用の羽根を組み合わせて下地を繋いでいきます。
下地を全て繋ぎ合わせたら表の本紙、裏に裏紙を貼り、縁つけて、必用であれば金具等を取り付けて屏風の完成です。

修復作業にも知識や技術が必要

屏風は様々な工程を経て作られていきますが、どの作業も綺麗な屏風を仕上げるために大切な作業です。一つでも不十分な工程があると全体の仕上がりも落ちてしまいかねません。

屏風の修復作業は主にシミや汚れを改善するために行う事が多いのですが、屏風の劣化が酷い場合などは下地の木が割れたり虫に喰われたり、痩せてしまったりしており、下地の修復、または交換が必要な場合もあります。その際、貼り替えや組み立ての技術をしっかり持った職人でなければ、綺麗な修復は難しくなります。当店では長年の知識や経験を活かし的確な修復を行っております。